左利きバンザイ

   題名を<さようなら夏‼>にしようと思った。
   けれど昨夕のニュース欄に、<左利きの遺伝子が見つかった>と
   いう項目を見つけ左利きの私は実は狂喜した。


   次姉が左利きだった。我が子も左利きで、父が我が家に逗留した時
   父は孫の手の矯正のため左手に包帯を巻いて、こちらは狂気のようになって
   孫をとまどわせた。
   「左利きは***の遺伝だ、」と母の里をあしざまに言って
   私を当惑させた。特に女の子は左利きが嫌われた。
   私は学校の家庭科の宿題はひっそりと隠れて家で仕上げてきた。
   今、わが子は左で字を書いている。
   左利きは何か悪いことのように昔は矯正したのだ。
   今はいい時代になったと思う。
   そうか、遺伝子だったのか、母の里の***につながっていたとは、
   今回、この絵の黒い部分は誇らしく左手でごしごしと力を込めて描いた。
   十人に一人は左利きだという。
   「みんな違ってみんないい」である。
     
   ダビンチ、アインシュタインも左利きだったという。
   父の遺伝子説は半分正しく、半分忌み嫌っていたところが
   間違っていた、と思う。
   私はほとんどの用事を左手で済ませている。感謝 、感謝。
   左手の遺伝子さん、いつもありがとう。